1.プロローグ

この狭い日本をチョコチョコ走り、走った部分を追っていくうちに、、この狭い日本くらいは全部走りたい・・・
出来るなら海っぷちの道を走りたい・・・
そんな気持が次第に高まり、いつのいまにか日本一周という旅のテーマが出来ていました。

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この原稿を書いている部屋(通称ホスト室:パソコン通信時代、この部屋にホストマシンを設置していた名残)の扉には、関東・中部・南東北東日本の大きな地図が貼り付けてあります。
トイレの扉の内側と壁には、東北、北陸の地図が貼り付けてあります。
そしてトイレの地図に書いてある行ったことのある「道の駅」は、赤く塗りつぶしてあります。
普段一番落ち着く場所に地図を貼って、それを眺め、次の旅のイメージ作りをしているわけです。

 

私の住む街から海沿いに30km走ると「来る勿れ!」の勿来市、そこから東北地方になります。
そんなわけで一番身近な旅は、東北地方となるわけです。
しかも学生時代を盛岡で過ごしたこと、CAMELのふるさとが山形であることなどから、実際に旅したのも東北地方なのです。

しかし、今持っているような日本一周なんてことを考えずに、半ばゲリラ的に旅をしたので、行っていない場所が折れた櫛の歯のように残っていました。
特に津軽半島の北端にある「竜飛岬」、演歌の影響ではないけど、この名前には何か惹かれるものがあり、
ここに行ってみたい! というのは私の望みでもありました。

具体的には、
@能代から津軽半島経由で青森に行く道
A下北半島の付け根にあるい八戸から三陸海岸を南下し、有名な鍾乳洞、竜泉洞がある岩泉までの三陸海岸沿いの道。
この2箇所が抜けていました。
ここを走ると、門司から時計回りに山陰を北上、北陸、東北を経由して東日本を南に下り総武半島を一回りして伊豆半島までを走りきったことになるわけです。

暑くない夏のある日、
突然、明日からここを走ってこよう!!!
そう決めました。これには、CAMELも賛成。今行くしかない・・・・・と。

2.ルート決め

残ったルートをどう攻めれば一番効果的なのかを考えてみました。
今回の旅は、4泊5日程度。
宿泊は、もちろんすべてMyカーホテル・・・いわゆる「くるま旅」&「P(parking)キャンプ」です。
可能な限り、一般道を走り、外食、土産を我慢して出費を減らす。
これもこれからの私たちにとって旅を続けるためには非常に大切な要素です。(意味深・・)

コースは、どこからか秋田の能代
ざっと距離を見ると少なく見ても1500km。
疲れずに旅を続けられるのは、今までの経験から1日の走行時間は6時間前後。
距離にして一般道なら200km程度。
これでは、1500km、4泊5日は不可能。
自宅から盛岡までの片道400kmは、言わば通いなれた道・・・・
単なる通過道路を一般道を走って時間を無駄にすることはない。
この区間なら半日かからない・・・・
帰りの仙台付近から自宅までの200kmも同じ、数時間だ。
こうすると何とか4泊5日でやれそう・・・

そして実際に走ったルートは、下の地図となりました。
(クリックすれば大きくなります。戻るときはウインドーを閉じてください)
赤マジックで塗った道が今回のルートでした。
総走行距離は・・・予想外に・・・・最後に書きますね。
map.jpg (48343 バイト) 全体ルートマップ

3.出発!

出かけるならば早く出発すればいいのに・・・
行くことに決めたのが朝10時。
こまごまとした用事を済ませていたら、いつにまにかお昼過ぎ(^^;
それから車の床下貯蔵庫に入れるものを点検、着替え類をバッグに詰めて・・・
家を出たのは、午後3時近くでした。

この日の移動計画は、福島県の広野まで常磐自動車道で一気に北上し、
その後国道六号線を使って仙台の南、亘理(わたり)まで行き、そこから仙台南自動車道を経由し、
東北自動車道に乗り、行けるところまで行ってどこかのSA(サービスエリア)で泊ってしまうというものでした。

高速道路の運転は、私。一般道の運転、約3時間はCAMELがやりました。
一般道の最後になる「なとり」付近では夕飯の買出し。
スーパーマーケットに入り、夕方割引(半額)になっていた牡蠣フライとか天丼、寿司等を買い込む。
食べていると遅くなるし、眠くなるのでとりあえず走ってしまうことにしました。

4.お泊り(一日目)

道路は空いていて、快調に北上、あっという間に宮城県を過ぎ岩手県に入りました。
さて、どこで泊ろうか・・・・高速マップを見だしたのは、平泉を過ぎた頃。
何もないPA(パーキングエリア)にするか、便利なSAにするか・・・・
CAMELがPAガイドを見ながら調べる。
「前沢SA」には24時間営業のショップがあるので、そこが良いというCAMELの希望。
では、ということで直行、着いたのは夜8時ごろでした。
ショップを眺めてから車のなかで食事。洗顔、トイレ等を済ませてから就寝しました。
結構暑い夜でしたので、窓を少し開けて寝ていたのですが、少しトラブル発生。
夜中に隣に来た乗用車がエンジンをかけたまま、寝ている様子。
この車、ぶっとい煙突マフラーらしく、体に響く低いエンジン音を発している。
まったく非常識な奴だ!とは思いつつも面倒なので車を静かな場所に移動させました。
下の写真は翌朝のものです。
ちなみに、この騒音のせいでCAMELは良く眠れず、翌日は絶不調となりました。

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5.岩手山〜八幡平へ

起きたのは、朝6時ごろ。身支度を行い、前日に買い込んでいたもので軽い朝食。
アルファ米オコワとあずきオコワを各一ケに水をいれ昼食の準備もしました。
ちなみに旅の間の水は、すべていわゆる名水、湧き水の類です。
今回も出かける前に我家の近くにある湧き水で汲んで来た水を車専用ポリタンクにつめて持って行きました。

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ついでなので・・・・
アルファー米とは、神戸震災の時に活躍したことで有名な非常食。
乾燥オコワで、水で60分、お湯で30分で普通のオコワができる優れものです。
我家では、これをオークションで大量(300食)に購入し、車にも常に50食分ほど積んでいます。
普通に買うと一食300円程度ですが、オークションを利用して一食60円でゲットしたのです。


翌朝、8時ご前沢SAを出発、とりあえず盛岡付近へ行き、そこから八幡平に向かうことにしました。
走り出して間もなく、左手に岩手山が見えてきました。
これを見ると盛岡に来たな、という感じになります。

morioka.jpg (21942 バイト)東北自動車道から見た岩手山です。
学生時代に一度だけ頂上まで登ったことがあります。真夏だったのに残雪があって驚いたものでした。
ちなみに写真右上の物体は未確認飛行物体?と思われます。
数枚の写真に連続して写っていました。まあ、どうでもいいけど

東北自動車道は、盛岡の少し北にある「滝沢IC」でお別れです。
map2.jpg (90617 バイト) 盛岡付近のマップです。
ICのすぐ側にある道の駅「にしね」で休憩。まだ9時前なので店はやっていませんでした。
ここから八幡平に行くわけですが、まっすぐ行ってしまうのはもったいないので
岩手山の溶岩流が見られる「焼け走り」に立ち寄ることにしました。

yakehashiri.jpg (39738 バイト) 「焼け走り」向かう途中の風景。林の先に岩手山が見え素敵でした。 yakehashiri_all.jpg (35644 バイト) 「焼け走り」の全景です。歩いているうちに晴れてきました。 yakehashiri_hue.jpg (36529 バイト) ちょっと記念撮影(変な格好) 一時間ほど散策しました。

yakehashiri2.jpg (55964 バイト) 入り口の看板にあった「焼け走り」の説明です。読めるかな

「焼け走り」散策を終え、いよいよ八幡平へ。3年ぶりかな。
八幡平に入り、一気に頂上付近まで上ります。
ここからは、写真で紹介。百聞は一見にしかず = 手抜き

hachimantai1.jpg (21161 バイト) 岩手山がだんだん後方に。
盛岡方面からは富士山(南部富士)に見える山容も右側が伸びて変わってきています。
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 ここから八幡平らしくなる景色がスタートです。
11月末(だったと思う)で閉まるゲートがあります。豪雪地帯です。
GWの頃は、ここから先が高さ8mの雪のトンネルになります。
ここまでは天気が良かったのですが・・・

hachiman_top.jpg (35980 バイト) 頂上付近だけ上が曇り。しかも風があって寒い。
往復2時間の頂上散歩は断念しました。

hachimantai3.jpg (39207 バイト) かなり秋田側に入ってきました。
ところどころに沼が見えます。標高は軽く1000mを超えています。

6.ふけの湯

道を進んでいたら、右側に湯煙 & 「ふけの湯」はコチラ・・・の案内板
ここで迷う。今日は玉川温泉の温泉入浴を考えていたのです。
でも、あっちは超有名どころ。カラスの行水にはならないだろうけど・・・
エエイッ! 進め ということで脇道にずれます。
山道を下ること数分・・・

hukenoyu0.jpg (32430 バイト) こんな建物が出てきました。「ふけの湯」です。一軒宿。
中に入ると親切なおにいさんがいろいろ教えてくれました。
建物の右側の坂を下りると露天風呂がありますよ。
今は誰も入ってないはず、とか。内湯も含めて入浴料金500円。
入ることにしました。

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坂を下りていくと、こんな風景が
湯気が出ているのが源泉の噴出し場所です。
手前の塀の中が女用の露天風呂です。
ちょっと場所を変えるといくらでも覗けるかも・・

立ち入り禁止とあるのにCAMELは源泉を覗きにいってしまうし・・・・

で、早速入りました。男湯と女湯は源泉をはさんで離れた場所に独立しています。
よくある仕切りひとつなら勝手に混浴もできる状況だったけど、残念。 

hukenoyu.jpg (36682 バイト) これはセルフタイマーで写しました。
カメラをセットして裸でスタコラ走って、ドボン!!
どこかで誰かが見ていたら笑うでしょうね。アイツなにしてん!?
木の樋の数m先は、源泉。もちろんたれ流しじゃない、かけ流し。
景色もいいし、いやあ最高の気分でした。 
今回の旅で一番印象的だった温泉はココ! 絶対にお勧め!!

hukenoyu_kame.jpg (40995 バイト) こちらは禁断の女湯(^^;
外から「誰か入っている!?」 って声をかけたら、「おばあさんもいるよ!」
「聞いて! 写真いいかって」 ・・・・ 「良いってよ。あまり写さないでって」
役に立つとは思えない木の扉を開けて はいポーズ!

hukenoyu4.jpg (18667 バイト) こちらは内湯。これも「いーい湯」でした。

少し休んで、再びスタート、今度こそ玉川温泉へ! 
と思ったら、また寄り道。
今度は「御所掛温泉」

goshogake1.jpg (29614 バイト) さすがに温泉レンチャンは無理。
無料の足湯へ。ここの湯はキツイ! 多分疲れる・・・
先ほどの「ふけの湯」は、ホント、いい湯でした。はい

7.玉川温泉

佐藤さんという新聞記者さんが亡くなる直前まで書いた闘病記でも有名な玉川温泉。
私が学生時代も温泉治療で有名でした。
谷間全体が硫黄臭と噴煙に包まれ、ちょっと異様な風景です。

tamagawa0.jpg (32354 バイト) 温泉全体の地図です。 

tamagawa1.jpg (28148 バイト) どこかで見たような風景かも。岩場への入り口です。
行き交う人の大半がゴザを抱えています。

tamagawa2.jpg (24751 バイト) 噴煙の様子。山肌のいたる所から噴煙と水蒸気が出ています。

tamagawa3.jpg (29463 バイト) 源泉。拡大して説明を読んでください。
落ちたら最期、茹でられて溶かされる・・・・
ちょっと、ここでは断念・・・何を!? ・・内緒 

tamagawa4.jpg (45212 バイト) 岩盤浴をやっている付近の写真です。
無料の露天風呂があります。
数人が足湯してましたが、ツワモノが!
爺さんは、まあいいか。おばあちゃんも・・・見えないように入ってね。
若いアンちゃん!! 前くらい隠して入れよ!!
若い女性達は、顔をそむけていました。目がそむいていたかどうかは???

camel_ganban.jpg (50635 バイト) 体調くずしていたCAMELも早速岩盤浴。 ganbanyoku.jpg (27761 バイト) 
私も20分くらい横になっていましたが、体の芯から熱せられる感じでした。 

tamagawa6.jpg (26713 バイト) ちょっと、ちょっと、そこの亀さん、何してるン? ヤケドするよ  

何をしていたかって?  答えは⇒ ココ 

温泉タマゴを期待してたのに・・・・10分ほどでゆで卵になっていました。
でも美味しかった!!      

というわけで、早、夕暮れ。駐車場が閉められる・・・
再び出発です。次なる目的地は・・・・
自分達も分りませんでした。  どこまで行く? 行ける? 今日の宿泊はどこ?   

続く・・・